離婚裁判にかかる平均期間|長期化するのはどんなケース?
離婚調停が不成立に終わった場合、離婚を成立させるための最終的な手段が「離婚裁判」です。
本記事では、離婚裁判にかかる期間の平均的な目安、手続きが長期化しやすいケースについて説明します。
離婚裁判にかかる期間の目安は1年~2年
離婚裁判を提起してから判決が言い渡されるまでにかかる期間は、一般的に1年~2年程度が目安です。
ただし、これはあくまで平均的な目安であり、裁判途中で和解や認諾が成立した場合は判決にいたらないため、早期に終結することもあります。
また、親権や財産分与など複雑な問題を含む場合は2年以上かかることもあり、審理の内容や証拠の収集状況によって大きく変動します。
離婚裁判が長期化しやすいケース
離婚裁判が長期化しやすいケースには、以下のようなものがあります。
争点が多い
離婚の可否だけでなく、親権、養育費、財産分与、慰謝料など、複数の項目が争点になると、それぞれの主張・立証に時間がかかり、手続きが長期化しやすいです。
特に、子どもの親権の問題や、不動産や株式の評価といった財産分与における「特有財産」の食い違いがあると、双方の対立が激しくなりやすく、離婚裁判が長引く要因になります。
証拠が不足している
裁判では、裁判官に主張を認めてもらうために、客観的な「証拠」を提出する必要があります。
たとえば、相手の不貞行為を主張しても、それを証明するメールや写真といった証拠がなければ、裁判所はそのような行為はないものとして扱われてしまうのです。
証拠が不足していると、追加の資料提出や証人尋問が必要になるため、裁判が延びてしまいます。
離婚裁判をスムーズに進めるポイント
裁判をスムーズに進めるためには、自分が主張したい内容と、主張を裏付ける証拠をできるだけ早い段階で整理しておくことが大切です。
また、離婚問題に精通した弁護士に依頼することも有効です。
弁護士は過去の裁判例や専門知識に基づき、何が法的に有効な主張で、何を証拠として提出すべきかを的確に判断してくれます。
また、被告との交渉や、説得力のある書面の作成など、弁護士でなければ難しい手続きも代理してくれるため、精神的な負担も軽減することができます。
まとめ
離婚裁判は平均して1年から2年程度を要しますが、争点の数や証拠の有無によっては半年で終わることもあれば、2年以上続くこともあります。
特に、親権や財産分与といった複雑な争点がある場合や、証拠が不足している場合は長期化しやすいため注意が必要です。
少しでも不安のある方は、弁護士に相談することも検討してみてください。
当事務所が提供する基礎知識
Basic Knowledge
-
公正証書遺言の証人に...
公正証書遺言は、遺言の内容が本人の意思をきちんと反映しているかを確認するため2人の証人が必須とされています。では誰であれば、作成時の証人になれるのでしょうか?本記事では、公正証書遺言の証人になれる人の条件を解説します。公 […]
-
DVを理由に離婚する...
配偶者からの暴力や恫喝で、お辛い目に遭われている方もいらっしゃることでしょう。配偶者からの暴力を、ドメスティックバイオレンス(DV)と呼びます。DVには、殴る、蹴る、叩くといった有形力行使による暴力のほか、脅迫、侮蔑、恫 […]
-
遺言書の種類|種類別...
民法では、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類の遺言方式が認められています。 ■自筆証書遺言自筆証書遺言は、その名のとおり、遺言者が手書きにより作成する遺言方式です。 遺言者が自分ひとりで […]
-
離婚の種類と成立まで...
離婚というと離婚届にサインして提出するようなイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、それは協議離婚という方法で、当事者の合意に基づいて婚姻関係を解消させるものです。 実は、協議離婚のほかにも、離婚の種類 […]
-
自己破産手続きの流れ...
「自己破産」とは、債務者自身が裁判所に申し立てる破産のことで(破産法18条)、すなわち、借金等の債務の支払いが不能となったときに、裁判所に認めてもらうことで、借金を弁済する義務を免れることができます。 自己破産 […]
-
個人再生のメリット・...
個人再生とは、債務整理の方法のうちの1つです。債務整理とは、抱えている借金を何らかの手続きによって減額あるいは免除してもらうことをいいます。個人再生は、借金の減額を目的として行います。個人再生には、小規模個人再生と給与所 […]
よく検索されるキーワード
Search Keyword
弁護士紹介
lawyer
羽田野 桜子はたの ようこ
1日も早くお悩みを解決し、依頼者様が日常を取り戻せるよう尽力いたします。
- 所属
-
福岡県弁護士会
子どもの権利委員会
両性の平等に関する委員会
- 経歴
-
福岡県立修猷館高校卒業
一橋大学法学部卒業
九州大学法科大学院修了
2009年 弁護士登録
事務所概要
Office Overview
名称 | 羽田野総合法律事務所 |
---|---|
弁護士 | 羽田野 桜子(はたの ようこ) |
所在地 | 〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2-4-19 福岡赤坂ビル701号 |
連絡先 | TEL:092-715-5251 / FAX:092-715-2452 |
対応時間 | 平日 9:00~17:30 |
定休日 | 土・日・祝日 |
アクセス | 福岡市地下鉄空港線「赤坂駅」徒歩1分 |