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相続財産に借金がある場合~相続放棄と限定承認の違い~

■相続放棄とは?
相続放棄とは、相続人としての地位を放棄する意思表示をいいます。相続は被相続人の死亡によって開始しますが、相続放棄を行うと、最初から相続人ではなかったものとみなされます。

 

被相続人が借金を負っている場合には、相続放棄を行うことによってその負担を回避するということが考えられます。

 

■限定承認とは?
限定承認とは、相続によって取得した正の財産の金額の範囲内で、負の財産についても負担するという意思表示をいいます。例えば2000万円の不動産と3000万円の借金を相続した場合、限定承認を行った相続人は、2000万円の限度で借金を負担します。

 

被相続人に借金があるが相続したい財産もあるという場合、正の財産は相続しつつ、自身の財産を犠牲にして債務を負担することは回避するということが可能になります。

 

■相続放棄・限定承認の違い
相続放棄・限定承認はいずれも家庭裁判所への申立てによって行う必要があり、申立期間は相続を知った時から3カ月とされています。また、相続の効力を限定するという意味では、効果も共通しています。

 

しかし、相続放棄は相続人単独での意思表示が可能である一方、限定承認は相続人全員でしか行えないという違いがあります。また、相続放棄は正の財産も含めて一切相続しないという効果を生じさせる一方、限定承認では正の財産は承継し、負の財産の相続範囲のみを限定するという点でも違いがあります。

 

以上を踏まえると、相続財産が合計でプラスになる余地があり、相続人全員での合意が可能な場合には限定承認を行うことが考えられます。これに対して、相続財産がマイナスになることが明らかな場合や相続人全員による協調が難しい場合には、相続放棄によって負担を免れることが考えられます。

 

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羽田野 桜子はたの ようこ

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所属

福岡県弁護士会

子どもの権利委員会

両性の平等に関する委員会

経歴

福岡県立修猷館高校卒業

一橋大学法学部卒業

九州大学法科大学院修了

2009年 弁護士登録

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名称 羽田野総合法律事務所
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