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借金の消滅時効とは|時効の援用の成立条件や注意点

そもそも、債権債務関係には、消滅時効の適用があり、民法の規定によって、「5年」又は「10年」の経過によって、消滅時効が完成します。そして、これは借金に関する債務についても例外ではありません。ここでは、借金の消滅時効援用の成立条件や、注意点について説明致します。

 

消滅時効が完成するかどうかを考える際に、「起算点」という概念は非常に大切です。消滅時効が完成するまでは「5年」や「10年」という期間がありますが、いつから起算して5年又は10年であるのか、ということです。起算点を考える際には、「主観的起算点」と「客観的起算点」の2つを考える必要があります。

 

主観的起算点とは、「債権者が権利の発生したこと、履行期が到来したことを認識した時点」という意味です。債権者が、履行期が到来したことを認識した時点から、5年間これを行使しない場合には、消滅時効が完成することになります(民法166条1項1号)。

 

客観的起算点とは、「債権者が法律上の障害なく権利行使することが可能となった時点」を意味します。そして、この客観的起算点から10年を経過した場合には、消滅時効が完成することになります。

 

注意すべきは、消滅時効に関する民法が、2020年に法改正がなされたということです。例えば、職業別の短期時効が従来は定められていたところ、これらは全て廃止され、上記した主観的起算点と客観的起算点の考え方に統一されました。また、商事消滅時効として、ビジネスとして行われた取引については、「商法」が適用されるので、民法より短い期間での消滅時効が認められていましたが、これも上記した5年と10年による消滅時効の考え方に統一されました。

 

しかし、改正民法施行前(2020年3月31日まで)に成立した借金については、改正前の民法の規定が適用されます。すなわち、前述した職業別の消滅時効の制度や、商事消滅時効が適用されます。

 

そこで、自身の借金がいつ発生したものであるかの確認も含め、法律のプロフェッショナルである弁護士と一緒に消滅時効が完成しているかどうかを確認することが大切です。

 

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羽田野 桜子はたの ようこ

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福岡県弁護士会

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両性の平等に関する委員会

経歴

福岡県立修猷館高校卒業

一橋大学法学部卒業

九州大学法科大学院修了

2009年 弁護士登録

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名称 羽田野総合法律事務所
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