【弁護士が解説】遺言書で遺留分を侵害された場合の対処法
遺言書によって特定の相続人に多くの財産が渡り、ほかの相続人が十分な財産を受け取れなくなってしまうケースは少なくありません。
この場合、当事者間の話し合いや裁判所の調停を行うことで、法律で保障された最低限の取り分を受け取れる可能性があります。
本記事では、遺言書で遺留分を侵害された場合の対処法と申立て時のポイントを説明します。
遺留分の侵害とは
遺留分の侵害とは、遺留分権利者(一定の相続人)の法律で保障された最低限の取り分(遺留分)が、遺言書や生前贈与によって減少する状態を指します。
遺留分に相当する財産を受け取れなくなった場合、侵害額に相当する金銭の支払いを請求できます。
遺言書で遺留分を侵害されたときの対処法
遺言書により遺留分を侵害された場合、まずは当事者間で話し合い、解決しなければ家庭裁判所に調停の申立てをすることで損害額を請求できます。
ここでは、それぞれの対処法を説明します。
遺留分侵害額の請求
遺言書によって遺留分を侵害された遺留分権利者は、遺産を多く受け取った者に対して侵害額に相当する金銭の支払いを請求できます。
遺留分は、民法第1042条に基づき、直系尊属のみが相続人であれば遺産の3分の1、それ以外は2分の1の割合で算定されます。
家庭裁判所の調停を申立て
当事者間の話し合いが困難な場合、家庭裁判所で調停手続を行えます。
調停の申立てをすることで、当事者双方からの事情聴取や書類提出を踏まえた解決案の提示や助言をしてもらえるため、話し合いが進みやすくなります。
家庭裁判所に申立てをしただけでは、資産を多く受け取った者に対して権利行使の意思表示をしたとはみなされないため、内容証明郵便などで意思表示が必要です。
遺留分を侵害されたときの手続における注意点
遺言書によって遺産が十分に受け取れず、遺留分侵害額の請求や調停の申立てを行う場合、いくつかの注意点があります。
時効がある
遺留分侵害額請求権には、時効が定められています。
相続と遺留分侵害が発覚した時点から1年経過、また相続開始から10年経過すると時効によって権利が消滅します。
2019年7月1日より前の相続は手続が異なる
2019年7月1日より前に被相続人が亡くなった場合、現在の民法の規定に基づく家庭裁判所への調停申立てはできません。
改正前の規定が適用されるため、遺留分侵害の限度で物件の返還を求める遺留分減殺による物件返還請求等の調停を申立てることになります。
まとめ
遺留分権利者には、法律上で遺産を受け取れる最低限の取り分が定められています。
もしも遺言書によって遺留分が侵害された場合、遺留分侵害額の請求もしくは家庭裁判所の調停申立てをご検討ください。
時効で権利が消滅することがないよう、当事者間での協議や家庭裁判所への申立てに関する疑問や不安があれば、早期に弁護士に相談することをおすすめします。
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羽田野 桜子はたの ようこ
1日も早くお悩みを解決し、依頼者様が日常を取り戻せるよう尽力いたします。
- 所属
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福岡県弁護士会
子どもの権利委員会
両性の平等に関する委員会
- 経歴
-
福岡県立修猷館高校卒業
一橋大学法学部卒業
九州大学法科大学院修了
2009年 弁護士登録
事務所概要
Office Overview
| 名称 | 羽田野総合法律事務所 |
|---|---|
| 弁護士 | 羽田野 桜子(はたの ようこ) |
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